ART2

ファインアート作品

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うすらい

「LiNKS」で出展した作品。絵画コースの選抜として出展することになったので従来の絵画作品に従って平面にした。

今後、日本の生活にあった作品を作ろうと意識し始めた時期だったので作品は家庭の壁にかけられる大きさにした。

氷の中で春が芽吹こうと動いている、開花するエネルギーをイメージした。分かりずらいのだが、ひっそりレントゲンをコラージュしている。これは開花の後の散花、桜にまつわる死のイメージを表している。

 

 

 

目守

キチジョウジギャラリーでやったアートジムの展示「妄獣」で出展した作品。

ヤモリが、家を守ると書いて「家守」と書く話からインスピレーションを得て、廃墟や瓦礫、アンティークに集まってきて、過去の記憶や生活感を現代に復活させるトカゲの形状をした動く残留思念を制作した。記憶を守る、memoryとかけての目守。

 

 

鞄の中身

原宿デザインフェスタギャラリーでの展示、「就活【シューカツ】展」に出展した作品。人の肌風のペインティングにはまっていたためこの作品にも利用したのだが、客観的に見たらグロテスクだったかもしれない。イメージとしてはデヴィッド・リンチやヤン・シュヴァンクマイエル風なつもりだったのだが。

なのでゴア表現がしたかった訳ではなく、「鞄の中身は持ち主自身」という言葉をもとに、「選んできたものや思い出が本人そのもので、人は簡単に変われない、むしろまず自分自身と見つめ合い、自分を更新していくべき。」というのが自身の意図である。

 

髪は個人の身体の部位だが、真っ先に就活ナイズされる部位、定規は社会の骨、某パンクバンドのCDの破片は社会や政治に対する反抗心、子供の写真は幼年期や過去との対峙、額の破片は過去の肯定を表すモチーフである。

それらの重さに鞄は裂け、中身の物質が落下するが、切れない鎖でつながれている。

 

制作後に気付いたのだが、CDのタイトルである「NEVER MIND」がカットしたことで「EVER MIND」になっている。「NEVER MIND」は邦題では「勝手にしやがれ」、ほかの訳だと「気にするな、ご心配なく、ドンマイ」といった意味だが、neverの反意語であるeverになったことで、逆の意味となっている。調べてみたら「常在精神」という訳を見つけた。偶然にも作品の意図と結びついた。

 

 

 

Crazy Train

吉祥寺での展示「まるでゆめ」で出展した作品。夢うつつがテーマだったので、女の子が電車で一人うたた寝しているという現実にも有り得る風景を描き、オーガンジーの透明感と揺らめく画面で夢のような浮遊感を表した。

裏表に着彩していて、大きさは140cm×400cm。

 

 

Slow

六本木画廊であった「再生の息吹vol.3」で出展した作品。前々から気になってた牛皮に着彩した。光を当てることで、裏側から描いた絵が浮かび上がる。

 

 

卒業制作

Today

自画像

卒業制作展出展作品。卒業制作はとにかく大きい作品を作りたかった。展示や課題が多い年だったが全力でやりたかったので、今の力じゃ不可能かもしれない課題を自分に出した。タイトルの「Today」はスマッシングパンプキンズの名曲からとっている。「今日はいままでで最高の日。明日のためになんか生きられない。明日はあまりにも長すぎる。」といった歌詞で、「そんな日を迎えられたら最高だろう。」と思いながら制作に打ち込んだ。

展示場所が変わってしまったので作品の形態は初期イメージと変わってしまったが、妥協したらこの作品は完成しないので、初期イメージを塗り替えるつもりで方向転換した。

 

作品自体のコンセプトは、「一般的な絵画の額や画面の淵によって生じる、作品と現実空間の境界線の破壊」、「光を吸収する画面による風景との同調」、「想像の世界の中に入るという夢の実現」で、絵は風景の抽象である。

展示期間中は他の作品もあったので出来なかったのだが、後日、部屋を暗くしてライトアップした。

 

 

自画像は絵画コース卒業制作の課題として恒例で、今回、自分たちも描くことになった。

作品の端切れをコラージュして自分の内側を表現し、木枠よりも画面を大きくし字のごとく、「枠にとらわれない」という志を表現した。

 

 

 

See it swimmin'

サークルでスタイロフォームについての講座を開いたときに作った作品。その場の思いつきでモチーフが魚になった。タイトルはPixiesのWhere is my mindの歌詞からとった。空想の世界を無神経に泳ぐ生き物をイメージした。偏光する絵具を使っているので角度によって色が変わる。今後機会があれば展示等に出すかもしれない。

 

 

PixiesⅡ

虫展に出展した作品。この展示で新作を4つ作ったが、個人的に一番気に入っている作品である。

虫がゴミにたかっている日常の風景をアンティークの額にはめることでそういった場面の特別視を表現した。レトロさと現代の風景のリンクがまとまってよかった。タイトルは愛してやまないアメリカのバンド「Pixies」から。

 

 

PixiesⅠ

虫展に出展した作品。表面から見るとクリーム色のレリーフのようだが、後ろから光を当てると透過し羽の模様が浮き上がる。隠れている虫を妖精のような幻想的な生き物に例えた。装飾のあるフォトフレームを切断したものがフレーム外についているのは、幻想の断片を表している。

 

 

擬態

虫展で出展した作品。表現技法はコラージュと着彩。作品は80年代のイギリスのバンドのジャケットやアートワークみたいなものを作りたいと思い、あまり考えずに作った。キリストなどの大衆に信仰されている聖人やモチーフのフリをしている虫を作りたかった。

 

 

漂う

虫展で出展した作品。虫の羽の造形が好きなのでモチーフに選んだ。