ART3

ファインアート作品

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Rollin'

大学卒業後、研究生になったので第二の卒業制作作品になる。大学を卒業するとなかなか大きい作品が作れないと思い、体育館を独占して展示した。大きさ4.2m×4.2mである。

前回の作品がかなりコストがかかったので素材を変更し、尚且つ実験も兼ねて今まで使ったことのないものを使った。

 

表面はシルバーのスプレーで塗装しているので、普通の状態では光を反射している。後ろから光を当てると透過性により絵が浮かび上がってくる。

画面は朝、夕、夜、誕生、死、などの時の流れのループを表し、そこに金剛界曼荼羅の人間が実際に向上することができる部分を切り取ったもの配した。

 

 

三人展出展作品

絵画研究生による三人展での作品群。ギャラリーが広かったためこれまでにない数の作品を出展した。小さいギャラリーだったら個展ができるぐらいである。

 

作品のテーマは身体、血、骨などの人間を構成している物質である。もっとも身近、むしろ身そのものなのだが、もっとも近い物質に注目し、物質としてとらえて制作した。

 

 

 

顔と熱

大きさ92.5cm×76.5cm。この展示のテーマのきっかけになった作品。上記のテーマ通り質量のある、目に見える体のパーツのみで人間を表した。肌を模したペインティングは人の表面、タイトルの「顔」にあたるもので、赤い部分は血を表していて、画面に置くことで普段表に見えないものが露出していることを表している。この部分が「熱」にあたる。塗装された額は骨や概念などの人間を内側で形成しているものを表している。

 

 

 

Club27

タイトルの意味は27歳で亡くなった著名人の面々のことを言う。特に意味はないのだが団地を模した形にしたかったので数字を入れたかったので好きな27を選んだ。

作品と一点もののインテリアは似ている。それをヒントに今後は日本でよりアートが生活に浸透していくような活動をしていきたいと思い、インテリアとしてはミニチュアケース、作品としてのコンセプトは人体を表した団地である。

表面は人の外観、棚側は人間の内面で飾られているものは、自分が集めてきたもの、選んできたこと、捨てずに取っておいてるものなどをモチーフにしている。肌を模した外面に対しての内面を具現化したものである。

それぞれに象徴があったり、過去の作品をミニチュアにしたものなどがある。

団地モチーフなので今後ももしかしたら棚が増えるかもしれない。

 

 

 

Navy Mary

人体の外面を表現するにあたってタトゥーがある人もいるのでバリエーションとしてチョイスした。墨を入れるとなかなか消すことができないのに、好んで彫る人がいる。

その行為が宗教的であると思い、タトゥーは聖母マリアをモチーフにした。

 

 

 

体外の不要になったもの傷を負って失ったものが流れ落ちてそれが溜まったもの、溝にこびりついた自分を形成していたものの一部をイメージして作った。

 

 

 

血潮

情念や感情などのエネルギーの露出を普段内を流れている血に例えて表現した。

 

 

 

Automaton

Automatonとは自動人形、自動機械のことで、この作品は義手や義足などの失った体のパーツを補う人工の人体の表面を表している。

 

 

 

 

Cultured skin

この作品は「顔と熱」の製作で生まれた端切れをカットして、気に入ったものを選んでコラージュしている。Cultured skinとは培養皮膚のことで、培養皮膚とはカットした表皮を独自に培養して、手術などで傷や怪我などを補うことができる物のことを言う。不必要な端切れを新たな作品としたこととかけている。

 

 

 

Morpho

肌にモルフォ蝶がとまっている。モルフォ蝶の羽は本来は違う色なのだが、人の目からは綺麗な青色に見える。それを人間の表面に置くことで対比している。

 

 

 

 

 

 

 

Silent sea

「星の扉」で出した作品。F50。透過性有り。夕焼けの海にたたずむ少女を描いた。展示時は裏に電飾を仕込み、海に映った星を表現した。点滅する電飾とモチーフで絵本のようなやわらかい雰囲気やチープを表現し、それに対して画面左端のペインティングや裏にはりめぐらせた金網など真逆なテイストのものを置き、なにもない静寂の中にさす不穏な影のようなものをイメージした。